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空調制御サービス
「おまかSave-Air®︎」によって、
職場環境の快適性に配慮しながら
ピークカットを実現。
伊東電機 株式会社さま
(兵庫県加西市)
搬送関連機器の開発・製造・販売・設置を手がける伊東電機 株式会社さま。コロナ禍の影響によってインターネット通販が急伸し、物流需要が高まっていることから工場を拡張。さらに、食の安心・安全やエネルギーの最小化を追求した新世代植物工場に挑戦されています。
今回、代表取締役社長の伊東徹弥さま、総務部部長の西村雅吉さまに、会社のこれまでとこれからのこと、そして空調制御サービス「おまかSave-Air®︎」を導入された経緯とその効果について伺いました。
当社は創業以来、小型モータ技術を強みとした革新的なオリジナル製品を世に送り出し続けています。中でもブラシレスモータを内蔵したコンベヤ駆動ローラである「MDR(モータ・ドリブン・ローラ)」は、世界各地のネット通販ロジスティクスを中心に大きく発展を遂げました。
きっかけは1996年、米国郵便公社(USPS)で標準採用されたこと。ドットコム企業やECモールが登場し、インターネット通販が広がっていった頃です。サプライチェーンマネジメントという学問が常識となり、「物流を制するものが業界を制する」と言われていた。米国郵便公社はいわば物流の王様でした。およそ30kmのラインを管理しなくてはならないのですが、人の目だけでは管理できません。通信ネットワーク環境を備え、1台のモニターで管理を可能にすることが求められた。そこで、伊東電機の「MDR式マテハン」が彼らの目に留ったのです。
「おまかSave-Air®︎」は使用状況などに応じて個々の空調機をきめ細やかに自動制御し、必要な分だけ空調機を動かす仕組みですよね。
このコンセプトは、伊東電機の「MDR式マテハン」と似ていると思うんです。「MDR式マテハン」も分散制御方式なんです。大きなコンベヤを大きなモータで回すのではなく、小さなモータを集めて、モノが来たときだけ動かす。モノが通り過ぎれば止める。必要な時だけ稼働する、我々はこれを「ラン・オン・デマンド」と呼んでいます。コロナ禍の影響で巣ごもり消費が増える中、インターネット通販が伸び、物流業界が活況を呈しています。ここ数年、日本でもようやく一つの物流センターに20~30kmのコンベヤが設置されるようになり、「ラン・オン・デマンド」がコスト削減、エネルギー削減につながることが注目されるようになってきたのです。
従来のコンベヤは、「重厚長大」でした。そこで、我々は「軽薄短小」を目指し、これをさらに進化させて「柔拡短省(じゅうこうたんしょう)」へ。柔軟にレイアウトを変え、モジュールで柔軟に拡張できる。そして工期が短くなる、省エネができるというふうに、何から何まで省けるのが伊東電機の機器の強みです。
工場では以前、GHP(ガスヒートポンプエアコン)を使用していました。しかし、天然ガスの価格がどんどん上がり、GHPを使用する効果が薄れてきた。そこで、工場を建て替える際にすべて電気式の空調機に変えたんです。絶好のタイミングで、関西電力さんから「おまかSave-Air®︎」をご紹介いただきました。
もちろんそれまでも省エネを心がけてはいたんですよ。生産設備は止めるわけにはいかないので、照明をすべてLEDに交換し、エアコンの温度管理もしていた。あとは、デマンド警報装置でデマンド目標値を超えそうになるとアラートを鳴らし、各職場のエアコンを切るよう放送で呼びかけたりしていました。ただ、あくまでどの取り組みも各職場の自主性に任せており、成果があまり出ていなかったんです。
「おまかSave-Air®︎」に興味を持ったのは、人手をかけず、きめ細やかなデマンド制御ができる点。デマンド目標値と現在の消費電力に応じて、空調の出力を段階的に自動調整してくれるから、効果が出やすい。さらに、初期費用がかからず、月々のサービス料金も数万円で導入できると言っていただいて。だったらということで、採用を決めました。工場を建てた当時、デマンドをコントロールできる製品を検討していたんですが、初期費用が約200万円もかかるということで導入を断念したんです。導入のハードルが低いことは、「おまかSave-Air®︎」の大きな魅力ですよね。
デマンド目標値を超えないように、パソコンのWEB画面で監視していますが、エリアごとに強・中・弱・制御なしの4段階でレベル調整できるのが便利ですね。どこのエリアを優先的に止めればよいか最初はわからなかったが、従業員の声を聞き、快適性にも配慮しながら最適な設定を探していった。設定の変更もWEB画面で簡単にでき、今では、デマンド制御の夏冬の最適な設定を発見でき、導入して本当によかった。デマンド制御がかからない間も別の制御(=省エネ制御)は動いているが、その際に従業員からの暑い、寒いの声もない。あとは、省エネ効果もWEB画面で見て実感しています。
当社が使用している空調機のメーカーに対応できるのかなど、関西電力さんにはいろいろと調べてもらいました。工事もスムーズに進めてもらい、とても満足しています。
「おまかSave-Air®︎」を導入してまだ1年経っていませんが、省エネ効果はかなり出ているはずです。同時期に太陽光発電も導入しているんですが、デマンド値を500kW未満に抑えたかったのを、冬場の朝方のピーク対策も実現でき、おかげさまでこの1年は超えていない。あとは、少しでも曇ると一気に発電量が落ちてくる太陽光発電の不安定な部分を、「おまかSave-Air®︎」の制御で補えている。導入以前はデマンド値が700kW近くまで上がったこともありましたから、職場の快適性にも配慮しつつ、こうした効果が得られて嬉しいですね。
このたび丸山第三工場の増設工事を行い、空調機が大幅に増えたので、こちらにも「おまかSave-Air®︎」を導入する予定です。大きな省エネ効果を確信していますよ。
日本政府が提唱する「Society 5.0」では、デジタル革新とイノベーションの最大限の活用が、新たな社会を実現していくと言われています。伊東電機は“かしこく運ぶ”をコンセプトに、「ITOHのIoT」技術による制御や遠隔監視、予知といったサービスを通じて、新たな社会を支えていきたいと考えています。
また近年、新たな事業として植物工場事業に取り組んでいます。「MDR」の技術を活かすことができるし、やっていくうちに新しい発見があり、「MDR」にフィードバックできる。植物工場では、空調の電気代が大きな生産コストになります。ぜひ「おまかSave-Air®︎」の導入も検討していきたいですね。
伊東電機 株式会社さま
事業内容:
①パワーモーラ(コンベヤ用モータローラ)・制御機器・モジュール・ユニット・システムなど搬送関連機器の開発・製造・販売・設置
②植物工場設備の開発・製造・販売・設置
1946年、小型モータの専門メーカーとしてスタートし、革新的なオリジナル製品を次々と開発。中でも世界に先駆けて開発したコンベヤ駆動用モーターローラ「MDR(モータ・ドリブン・ローラ)」は、1976年の販売開始以来、搬送革命を巻き起こす画期的なコンベヤ駆動装置として一躍脚光を浴びる。現在では世界中の生産ラインで、数百万本もの「パワーモーラ」が稼動中。
国内はもとより北米・ヨーロッパ・アジアの世界4拠点体制で販売ネットワークを構築。FA・ロジス ティクスを中心に、農業園芸分野やホームオートメーション分野にも事業領域を拡大している。